2015年初に交野みどりネット(交野市環境基本計画推進会議)の事務局スタッフとしてブログに連載していた協働に関する記事(12回シリーズ)を、こちらに転載しています。
こんにちは。
みどりネット事務局のミナミムラです。
前回は“行政のリーダーシップ”なんて言葉を持ち出しましたが、
「市民協働で行政がリーダーシップをとるなんてとんでもない!
そんなことをしたら市民がべったり寄りかかるだけだ!」
と思われる行政の方もきっと多いことでしょう。
はて、リーダーシップって、一体どういうものでしょうか。
先頭に立って、「俺についてこい!」
というタイプはわかりやすい。
これが一般的なリーダー像かもしれませんが、少し古いタイプかも。
3で紹介した「社会運動はどうやって起こすか」の動画の中では、
「フォロワーもリーダーシップの一形態だ」と紹介されていましたね。
一番前に出るだけがリーダーじゃありません。
みどりネットの代表はなかなかおもしろいリーダー。
ふわあっとしていて、みんなを積極的に引っ張っている感じではないけれど、
絶対ぶれない。私たちの目指す星はあっち、というのをしっかり示して、
みんなの体をそちらへ向かわせている。
副代表もおもしろいリーダー。こちらは代表と違ってイケイケどんどん。
牽引力がすごい反面、ときどきみんながついていけなくなりそうになるのを、
代表が上手にフォロー。
代表と副代表が揃って、みどりネットの中にいるたくさんのリーダーたちを、
なんとなーくうまくまとめています。
ところで、
私がかつてNPOで働いていたとき、
ボランティアの学生チームの面倒を長いこと見ていました。
チームリーダーを筆頭に、まとまってみんなよく頑張っていたのですが、
経験の少ない学生たちは、少し放っておくと行く先を見失って
あさっての方向に進んでいったりしたので、
そんなときにさっと軌道修正をするのが私の役目でした。
今は解散してしまったこの学生チーム、十年近い歴史の中に
浮き沈みが結構あって、どんなときにちゃんと動いていたのかと
後からよくよく考えると、事務局ミナミムラさんの目が黒かった時代だけ
だったのだと気づきました。
当時はまったくの無自覚だったのですが、私がリーダーシップを
知らず知らずのうちに発揮していたのですね。
決して前に出て引っ張っていたわけでは全然ないのですが、
目指す先を指し示し、ベースラインをがっしりと下支えして、
必要なポイントでほんのちょっと口を出したり手を出したり。
それだけで活動や組織の質はぐっと変わっていたのでした。
市民協働の現場における行政のリーダーシップとは、
こういうタイプのものではないかと私は思います。
先頭切って突っ走るのは市民にお任せをして、
多くの場合、市民だけだとひらひらーとどこかに
飛んでいってしまいそうになるのを、きゅっと押さえる“ぶんちん”の役。
市民協働なんてだめだと思っている行政職員の皆さん、
うまくいかないのを市民のせいにする前に、
こんな“裏リーダーシップ”ともいうべきものを発揮されるよう、
ひとつやってみられてはいかがですか?
(事務局 ミナミムラタズエ)
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